「推しの王子様」4話レビュー/推しとの距離とは何か?ガチ恋が破れた時の処方箋

「推しの王子様」4話/推しとの距離とは何か?

フジテレビ系で放送中のドラマ『推しの王子様』は、、乙女ゲームを手掛けるベンチャー企業の社長、日高泉美(ひだか・いずみ/比嘉愛未さん)が、2次元の「推し」と容姿がそっくりな青年に出会うところから始まる、ロマンチック・コメディー。

本作の第4話では、推しの恋愛スキャンダルが発覚しました。

「推し」とは何か、考えさせられました。

そして、ガチ恋が破れた時の処方箋が描かれていたと思います。

「推しの王子様」4話レビュー/推しとは何か?

まず「推し」とは何でしょうか?

「好き、応援する人・モノ」=「推しメン」を意味する「推し」という言葉。 今から約10年前、AKB48が一世を風びした時代から一般的に使われるようになった、もともとはオタク用語だった言葉です。

https://dentsu-ho.com/articles/7144

推しメンの略が、「推し」なのですね。

小説『推し、燃ゆ』(宇佐見りん著)が164回芥川龍之介賞を受賞したことでも、この「推し」が広く認知されたと思います。

「推しの王子様」4話レビュー/推しとの距離とは何か?

推しとの距離とは、どういうのがあるのでしょうか?

第4話で描かれたのはガチ恋というやつです。

ガチ恋という距離感

ある日。芽衣(徳永えり)の推しの2.5次元俳優・三上様が恋愛スキャンダル!相手は妊娠しているとの報道も!?

ショックを受ける芽衣。

しかし航(渡邊圭祐)は、

「熱愛発覚とか関係ないでしょ。
だってそもそも その俳優と芽衣さんが
付き合えるわけない
のに。」

と冷静にツッコミ。

同僚から一番言っちゃいけないやつ!と航は非難されます。

ここはポイントですね。推しとファンと距離は、人によって千差万別です。

芽衣は「推し」にガチに恋をしていたようです。

航のような考えを持ちながら、ファンをしている方もいますが・・・

ガチ恋の方もいるので、航は不用意な発言でした。

自分の物差しだけで世界をみるのはやめて、想像力、優しさをもつことが必要だと思います。

ネットではこんな反響が・・・

「推し」は居場所!?

本気で恋できるとは思っていなかったけど「夢を見続けさせてほしかった」と芽衣は言います。

そんな芽衣に、航は…

「好きなものなんて持たない方がいいんですよ」と言いました。

また航は泉(比嘉愛未)に…

「好きなものってない方が楽じゃね?」と言います。

泉は「まあ そういう生き方も
ありだとは思うよ。

ただ 好きなものって
人生を輝かせてくれる。

一瞬で
自分の人生を楽しくしてくれる。

好きなものができると
分かるんだよね。

あっ 私 このために
生まれてきたんだって。

自分の居場所
ここにあったんだって 分かるの。

好きなものがなくて いいなんて
言わないで。」

と言いました。

これは「推し」とは何か、の答えのひとつですね。

ただしここでは「推し」との距離感のことには触れていなくて、「推し」のいる(ある)人生のすばらしさを説いたものです。

「推し」からもらった力を誰かに与える

4話は、ガチ恋していた「推し」が結婚して引退することで・・・

芽衣は、今まで応援していた時間はなんだったのか疑います。

推していた時間を否定していたのです。

芽衣は三上様との出会いを思い出します。

「三上様を
初めて 舞台で見たとき

あっ 私の好きなキャラが

ホントに そこにいるって
思いました。

汗が飛び散ってて
きらきらしてて

ああ…
ホントに生きてるんだなって。

2次元でもない 3次元でもない
まさに2.5次元。

そしたら フフ…
勝手に 涙が出てきちゃって

気付いたら 役者さん そのものに
はまってました。

つらいときも 苦しいときも

推しの舞台を見て
どれだけ 元気をもらったか…。

推しが見たいから
仕事も頑張れたし

頑張ってることで
自分にも自信が持てたりして。」

泉が芽衣の履歴書を見せて、初心を思い出させます。

「私は 俳優の 三上 悠太さんが好きです

引っ込み思案で 暗い性格だった私が

三上さんの沼に はまり変わることができました

自分は ここにいて いいんだと思えるようになったのです」

今度は 私の番です

面白いゲームを つくって誰かのための沼をつくりたいです

そして 見知らぬ誰かの人生を最高にハッピーにしたいのです」

推しは居場所を与えてくれる、力をくれるだけでなく・・・

与えてもらった分、また誰かに与えたいと思うのですね。

泉に背中を押された芽衣は、三上様の舞台、千秋楽にして俳優ラストの舞台を見に行きました。

芽衣の仕事の代わりをしたのが航です。デザインのセンスがあった航は、苦労しながらも、役に立ちました。

まとめ:ガチ恋が破れた時の処方箋

「推しの王子様」第4話は、推しの熱愛発覚から、「推し」の存在意義に切り込んでいく展開でした。

ガチ恋でない人でも、芽衣の気持ちがてわかる方も多かったのでは?

4話のラストでは、芽衣は「三上様はこれからもずっと心の中にいる。彼を好きだった時間は大切にしたい」と整理できていました。

ガチな恋が破れても、生きがいや居場所を与えてくれた時間は、永遠に心に存在している。

まさに、

ガチ恋が破れた時の処方箋

が描かれた第4話でした。

しかし芽衣は早速、新しい「推し」候補を見つけたようですよ。

たくましいです(笑)

というか、それでいいのだと思います。

くしくも、リアルな世界では・・・

現代の女性トップアイドル「乃木坂46」でセンターを務めたこともある大園桃子さんが、2021年9月4日をもってグループから卒業し、芸能界からも引退すると発表しています。(2016年9月4日に3期として加入した記念日に引退)

ラストライブは、『真夏の全国ツアー2021』福岡公演( 8月21日、22日)です。生配信も決定したほどなので、注目の高さがうかがわれます。

「推し」が引退することの悲しみ。もう会えない、サヨナラを現地ファンは(感染対策で声を出せない中)どう伝えるのでしょうか。どんな気持ちで配信を観戦するのでしょうか。

まさに「推しの王子様」のリアル・芽衣が続出ですね。

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